床屋は滅亡してしまうのか

 昭和30年代といえば、映画化されたあの『三丁目の夕日』を思い出すが、そのころと現在の簡単な物価比較をしてみた。

 ラーメン    40円→ 500円 12.5倍
 普通郵便    10円→  80円  8.0倍
 新聞・月   330円→4000円 12.1倍
 JR初乗    10円→ 130円 13.0倍
 バナナ1本   50円→  50円   0倍
 床屋     150円→4000円 26.7倍

 また国家公務員の初任給は、12,000円から180,000円で約15倍ぐらい。
 その他家電製品などは、性能が抜群に向上して、当時より安くなっている。

 上記の比較表を観て判ることは、特別なものを除けば、一般的に10倍前後の物価上昇率があったと考えればよいのではないだろうか。ところが床屋だけは異常に価格上昇率が高いのである。それでも床屋の店主は儲からないと愚痴ばかりこぼすのだ。
 これは一体なぜなのだろうか。そう言えば昔は床屋の待合室は常に満杯で、2時間待ち位は常識だった。だから待合室にはマンガが沢山置いてあり、待ち時間が苦にならないような配慮が施されていたのだ。ところが最近は待合室どころか、理容椅子に座っている客もまばらではないか。
 簡単に言えば客が激減してしまったのである。その原因はたぶん次の三点ではないだろうか。
 1)QBなどの1000円床屋の台頭
 2)子供や若い男性が美容院に行くようになった
 3)床屋さんが昔ながらの経営にしがみつき、抜本改革を怠っていた
 この床屋の危機を救うには、1000円床屋と競合するのではなく、美容院との垣根をなくし美容院と床屋を一元化するしかないだろう。これは保育園と幼稚園の一元化と似ていて、所轄官庁の統合という問題が絡むし、美容業界の反対もあるかもしれない。
 だが今1000円床屋には行かないある程度裕福なおじさん達も、今後定年を迎えれば1000円床屋に移行してまう可能性が高い。また一度美容院の味を知った若者達は、例えおじさんになっても床屋へは行かないだろう。従ってこのまま放置すれば、全国の床屋さんはどんどん滅亡してしまうかもしれない。そろそろ床屋さん達も本気になって立ち上がらなくては、明日がやって来ないぞ。がんばれ床屋さん!。
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